片田舎から哀をこめて

野山を駆け回る程の自然もなく、天を貫くようなビル群もない。中途半端な片田舎からお送りします

ドルオタの視点でBABYMETALを見に行った結果(6/29横浜アリーナ BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES DAY2に参加してきた)

 BABYMETALって結局アイドルなの?それともメタルバンドなの?



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 約五年程前、音楽界に突如彗星の如く現れ、その名を轟かせたグループに、人々は皆こぞって疑問をぶつけた。日本のカワイイ文化を継承するボーカルとダンサーに、ゴリッゴリにメタルな楽曲。なのに歌詞は可愛くて、なのになのにそれを支えるバックバンドは恐ろしい程に演奏がうまい。
 人は自分の思考の思い至らぬものにぶち当たった際、得てして自分の中の常識に当てはめ理解しようとする生き物である。即ち、冒頭の疑問が湧き上がってくるわけだ。が、今現在。日本よりもむしろ世界を舞台に戦う彼女らにその疑問をぶつけるものはいなくなったように思う。なぜならそれが野暮だからである。アイドルとメタルの融合。それを見事に成し遂げた彼女らは、BABYMETALという一つのジャンルを作り上げることに成功したのである。これは見事というほかない。


 でも実際のところ、どうなんだろう。アイドルとメタル、綺麗に半々なんてことあるんだろうか。


 BABYMETALというグループを作る過程において、やはりどちらかの要素が下敷きになっているはずで、即ちBABYMETALはアイドルメタルか、メタルアイドルかの二択になるはずなのである。今回それをアイドルオタク側たる筆者の視点で見極めていこうと馳せ参じたるは横浜アリーナ。本日ここで行われるBABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISESの二日目に参加するためである。
 二日目ということは前日もここで同ライブが行われていたというわけである。冷静に考えてアリーナで2daysやるとか凄すぎ。筆者はあまりネタバレを好む体質ではないので、一日目のセトリや演出など、極力ライブの情報を見ることのないようここまできたのだが、昨夜、何気なーくツイッターを見ていたらトンデモない情報が飛び込んできた。読者の皆さんもご存知かと思うが、なんとあのモー娘。鞘師里保がサプライズゲストで登場したという。
 あの鞘師里保ってことはあの鞘師里保なわけで、それが一日目に登場したということは今日も登場するかもなわけで、それは筆者が生で鞘師里保を見れるということである。何を今更当たり前のことを、と思うことなかれ。鞘師里保を生で見れることの凄さはここで語ると長くなって趣旨がぶれてしまいそうなので各々検索してほしい。しかしあの伝説のアイドルがゲストということは、開場前から既にアイドル要素側が形成的に有利であるようにも見える。いやなんの勝負だよ。


 現在時刻は15:00。横浜アリーナ前はかなりカオスな空間と化している。このカオス空間をなんと形容しようか。試しに目に付いた人間を手当り次第一人一人書いてみよう。
 子連れの親子(全員コスプレ)、海外メタルおじいちゃん(多分アメリカ)、海外メタルおじいちゃん(多分アジア系)、顔白塗りで神バンドのコスプレしてる人、13日の金曜日のジェイソンのコスプレ(なぜ!?)……等々。挙げていけばキリがない。何より驚くべきはその年齢層の広さだ。下は一桁、上は恐らく60、70近い方々もいる。カオス。
  
  15:30頃から入場がはじまり無事入場。しかしコンビニで発券したチケットからまた更にチケットを発券するシステムとは恐れ入った。当日の空き状況に応じて柔軟に対応できるわけだ。超ハイテクである。筆者がいるのはMOSH'SH'PITのかなり後方のブロック。会場中央には黒い立方体の物体が鎮座ましましている。どんな演出がなされるのだろうか。


 客電が落とされたのは丁度16:30頃。映像がスクリーンに映し出され、白装束の3人が姿を現した。この中の一人が本日BABYMETALのサポートメンバーとして踊るようである。あれ。もしかして鞘師確定じゃない?
 そして舞台中央にあった立方体に映像が映し出されながら……飛んだ!!そんなギミックが!!文章でしか伝えられないのがもどかしい。そしてそのままその立方体はステージ後方までゆっくり後退していった。なんなんだ!あれ!
 そしていよいよSU-METALとMOA-METALの登場。一際大きな歓声があがった。生SU-METAL超可愛い。というか格好いい。なんと言えばいいか、佇まいやその一挙手一投足に凛とした雰囲気を持っている。小さくてよく見えないが。
 えー、こんなもんなのか。なるべく前に詰めたつもりだったが、親指の爪程の大きさでしか見えない。アリーナ公演の欠点である。AKIBAカルチャーズ劇場ならこうはならないのだが。なんて思っていると三人目のサポートメンバーが登場。


 ……誰?


(後にツイッターで調べたところさくら学園の生徒会長、藤平華乃さんという方だったそうです。存じ上げず申し訳ない)


 そして3人が揃ったところで開幕一発目は新曲。タイトル不明だそうだ。いや曲名ださんのかい。公式。昨日のライブで初お披露目され、観客側も多く聞いてて二回目。あまりノリ方に慣れていない雰囲気である。
 二曲目では3人は後方のステージから前方のステージへと移動し、でた!メギツネ!個人的に一番楽しみにしていた曲である。


 デデデデッ↑デデン↓♪それ!!


 デデデデッ↑デデン↓♪それ!!


 こんなに分かりやすく合いの手を入れられる曲というのもそうない。振り付けも簡単とくれば筆者含め数万人の観客が「それ!」のタイミングで飛ぶ。僕はその時確かに横浜アリーナ内において震度1弱程度の地震が起こったのを感じた。
 とこの辺で激しいモッシュが発生しだした。あ、やばい。なんかあっちの方ではもう既に何人かダイブしていらっしゃるし。あ、一人の方が勢い余って柵の外の通路に落ちてる!!ああ!!あっちではサークルモッシュが!!!!


 まだ二曲目でこれだよ。はやいって。


 ちなみに筆者はこの辺で一度サークルモッシュに巻き込まれ右肘を軽く負傷。涙目になりながら後方柵付近に避難した。えれぇとこきちまっただなぁ。となぜか我が愛しの故郷山形の風景が頭を過った。


 以下ダイジェスト。その後もほぼ休み無しで3人はパフォーマンスを続け、観客もまた飛んで回って跳ねた。特筆すべきは九曲目のPA PA YA!!でゲストのタイ人ラッパーF.HEROが登場したことか。去り際に日本語で何か言っていたようにも聞こえたが聞き取れなかった。 その後十曲目のギミチョコ!においては、やはり彼女らの代表曲だからか、盛り上がり方が異常だった。曲の構成もそうだが、やはりあの間奏でのギターソロは素人耳で聞いても凄い。生で聞けてよかった。
 そして続く十一曲目はKARATEだったのだが、少し長めの間奏が始まると、突如として僕の目の前にいた観客達がまるでモーゼの十戒のごとく二つに別れた。


 噂には聞いたことがある。WODというやつである。WOD。War of deathの略で、直訳すれば「死の壁」である。二手に別れた観客はこの後曲調の盛り上がるところで……


 激しくぶつかる!!


 危ね!!!!


 死の壁の名の通り、観客がぶつかり合う地点はマジで危ない。早めに後方に下がっていて正解だったようである。
 しかしこれにてライブにおける危険行為ほぼ全種コンプしたんじゃないだろうか。よもや日本で体験できるとは。これがメタル。これがベビメタ。ひええ。


 ライブはその後もう一曲新曲を挟み(インスト)、THE ONE、Road of Resistanceと、壮大なバラードからの超絶アップテンポ曲を繰り出し幕を閉じた。

 一日目の時点で発表されていたがニューアルバムとそれを引っさげてのワールドツアーが行われるそうである。

 
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 スケジュールエグい。

 


まとめ
 楽しんだり苦しんだりしている内に本題を忘れていた。そうだ。結局ベビメタはアイドルなのかメタルなのかという導入で始まった記事だった。ここであやふやな感じにして、楽しかったー、また行きたーい、じゃダメなのである。
 というわけでここからは一応個人的な見解を記しておく。


 まず結論としてBABYMETALのパフォーマンスだけを見ればそれは完全にアイドルである。そもそもロック、ハードロック、アイドル、テクノ、ラップ、ヒップホップ、なんでもありのごちゃまぜカオス空間こそが現代の音楽なのであって、元々さくら学院というアイドルグループの派生ユニットであるBABYMETALの下敷きになったのはアイドルに決まっているのである。故にBABYMETALはメタル寄りのアイドルであってアイドル寄りのメタルではない、というのが筆者の結論である。
 しかし勘違いしないでほしいのはBABYMETALのハードサウンドは決して紛い物ではないということだ。事実、BABYMETALに心を動かされ、今日横浜アリーナに集った者達は正真正銘のメタラーであった。筆者の右肘の痛みがそれを証明している。
 アイドルでありながらメタルサウンドを追求し、世界中を動かした彼女らと、そのスタッフの方々は本当に凄いとしかいいようがない。


 といったところで筆者は明日中野サンプラザ筋肉少女帯のライブを見に行かなければならないので右肘に湿布を張って寝る。お疲れ様でした。
 

 

BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES -セトリ
6月29日(土) 横浜アリーナ
01:新曲
02:メギツネ
03:Elevator Girl
04:Distortion
05:新曲
06:Starlight
07:シンコペーション
08:ヤバッ!
09:PA PA YA!!
10:ギミチョコ!!
11:新曲(Instrumental)
12:KARATE
13:THE ONE
14:Road of Resistance