片田舎から哀をこめて

野山を駆け回る程の自然もなく、天を貫くようなビル群もない。中途半端な片田舎からお送りします

ハリネズミのジレンマ(命名編)

 さてハリネズミを家へ迎えるにあたって様々な用意をしてきた訳だが、ここに来て一番大事といっても差し支えない程重要なことを決めていなかったことに気付いてしまった。
 ハリネズミの名前である。


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 なんだそんなことか、などと思うことなかれ。実は前回、ハリネズミカフェの店長に言われたことがもう一つあるのだが、ハリネズミを家に迎えて暫くしたら、声をかけてコミュニケーションを取ることが重要になってくるのだという。前回も言ったがハリネズミはネズミという名前がついておきながらモグラの仲間に近い。故に目は退化してほとんど見えない状態なのだが、かわりに聴覚や嗅覚がかなり敏感になっているのである。故に、声をかけることによって飼い主の声を覚えさせ、コミュニケーションを円滑にしていく必要があるという訳である。その際に名前がなく、「おい」とか、「お前」とか、「ハリネズミ」とか呼ぶんでは余りに可哀想ではないか。
 しかしなぁ。ハリネズミの名前なぁ。犬ならばポチ。猫ならばタマ。人間ならば太郎というふうに、動物につける名前にはある程度テンプレートというものが存在する。しかし、ことハリネズミに関してはそうはいかない。それに、どうせ付けるのならばあまり人が付けそうにないあっと驚くようなオリジナリティ溢れたものを付けたいと考えてしまうのがサブカル者の悲しき性なのである。
 うむむ……。と考え込むこと数分。名前を考えるにあたってまず直感で思い浮かんだ名前があったが、あんまりにもな名前だったので却下。それから「ハリ○○」というシリーズで何個か考えるも、どれもしっくりこない。完全に煮詰まってしまった僕はラインでもって知り合いに片っ端から「ハリネズミを飼うんだけどなんか良い名前ない?」という内容のメッセージを送った。その中から何個か紹介したいと思う。

 

 

作:妹


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 そのまんまやないけ。もっと他にないんか。
 となんとなく関西弁になりながら催促してみたところ、

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 そっちから派生させたかぁ。でもまあ、悪くはない。良くもないが。ちなみに妹からは他に「ムロ」という名前が挙がった。妹はどうもムロツヨシのファンらしい。名前として悪くはないのだが、名前を呼ぶ度にあのアホ面を思い出さなければならないことを危惧し、却下とした。

 

 

作:同僚S


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 ああ、定番。なんの考えもなしに言ったのが手に取るように分かる。この「ハリ○○」にハマってしまうと中々抜け出せないというのはハリネズミの命名あるあるではなかろうか。ちなみに他にないのか、と一応聞いてみたところ。

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 ちなみに女の子ならハリ美だそうだ。だめだこりゃ。

 

 

作:同僚K


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 あえて、ね。なるほど。一捻りしてあってなかなか面白い。あえて全く別の生物を連想させる名前というのもいいかもしれない。

 

 

作:友人Y

 

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「針を身体に備えているだけで実験動物から愛玩動物へと成り上がった下等生物」


 Yはハリネズミに対して何かしらのコンプレックスを抱えているのだろうか。或いはモルモットかハツカネズミに感情移入でもしているのかもしれない。いずれにせよ幼稚園来の友人Yのどす黒い心の闇みたいなのを垣間見た気がする。Yには今度飯でも奢ることにして、ちなみに他にないかと聞いたところ、

 


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 普通やん。てかまたハリ○○パターンやん。てかハリ○やん。

 

 

 てなわけで今一ピンとくるものはなかった。ポチという名前が若干琴線に触れたような気がしたが、よく考えたら僕のこの愛しいハリネズミに他人の考えた名前をつけるのは納得いかない。じゃあ最初から聞くなよ。ちなみに知り合いに片っ端とか言っといて、知り合いがこれしかいないのかというツッコミは言いっこなしである。察しろ下さい。
 しかしこれでハリネズミの命名はまた振り出しに戻ってしまったわけである。他人の考えた名前が納得いかないという事実が分かってしまった以上、自分で何か良い名前を考えなくてはならない。ひとまず僕は今まで考えた名前を紙にばーっと書き出して一つ一つ読み上げてみた。
 するとだ。なんということだろうか。最初の最初、直感で思いついてすぐに却下した名前を文字に起こして読み上げてみると、なかなか良い名前じゃないかと気付いた。

 

 


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 ジレンマ、これからよろしく。